冬場に増加傾向の心筋梗塞や脳梗塞などは 「動脈硬化」 にご注意!
全身の血管が動脈硬化になってしまうと、血液がドロドロに、ひどくなれば血管が詰まり、いろんな臓器に障害(脳梗塞・狭心症・心筋梗塞など)を惹き起こします。
特に冬場は動脈硬化が悪化しやすく危険なシーズンです。動脈硬化の状態を知り、進行を阻止する事が必要です。
寒さ+運動不足+食べ過ぎ=危険
年齢とともに動脈硬化は進行しますが生活習慣で過剰に摂取したコレステロールなどが血管壁にたまり、コブのようなプラークができる人が増えています。
特に冬場では食べ過ぎ・飲み過ぎが増え運動不足になりがちで、更に寒さで血管が収縮するため、ただでさえ血圧が上がりやすい季節。
血液中に余分な糖やコレステロール、中性脂肪が増えるリスクが大。これらが血管壁のプラークをさらに育てる大もとになりさらに室内外の温度差によるストレスで血管に強い圧力がかかると、突然プラークが破裂する可能性があります。そうすると、破れを修復しようと血液中の血小板が集まり、それらが凝縮した血のかたまりが血管をふさいで、心筋梗塞や脳梗塞を起こす危険が高まります。
悪玉コレステロールの数値が正常でも注意を!
「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロール値に目がいきがちですが、むしろ注目したいのは「善玉」と呼ばれるHDLコレステロール値と中性脂肪の数値です。
血液中のHDLが減ると、余ったLDLが回収されずに血管壁にコレステロールが蓄積します。また中性脂肪値が高いと血中のHDLが減り、「超悪玉」と呼ばれる小型LDLが多く現れ血管壁に入りやすくなり、酸化・蓄積していきます。
ですから、LDL値が正常でも、HDL値が低い人や中性脂肪値が高い人は、プラークが育ちやすく、動脈硬化が暴れ出しやすい状態と考えられます。実際に日本の場合、心筋梗塞を起こした人は、圧倒的にHDL値が低い人が多いといわれています。
まずは頸動脈エコーで現在の動脈硬化の状態を知りましょう
頸動脈エコーで動脈硬化を調べるのは、頸動脈が動脈硬化の好発部位で、全身の動脈硬化の程度を評価するのに適しているためです。
頸動脈エコー検査では、超音波(エコー)を使って頸動脈の血管壁の厚さやプラーク(血管の内側に盛り上がった病変)の状態を調べます。プラークに血の塊(血栓)が付着すると血管が詰まりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞などの発症リスクが高くなります
頸動脈エコー検査は、簡便で痛みを伴わない検査で、検査時間は10~15分程度です。糖尿病や脂質異常症のある方やお薬を飲んでいる方、以前動脈硬化を指摘された方など、ぜひ受けてみてください。
血管の健康を維持し全身の健康を守りましょう
体のライフラインである血管の健康を守るために具体的に以下の事を心がけてみましょう。
- 毎朝体重計測
(食べ過ぎを防ぐ) - 食生活は和食中心に
( 塩分は控えめにする) - 1日10分程度、適度な運動を続ける
- 外出時は体を冷やさない服装を心掛ける
(重ね着で調整しやすく) - 十分な睡眠をとる